
乳がんのことなら
体に負担の少ないオーダーメイド医学としてのがんワクチン療法を、できるだけ専門用語を使わずに、わかりやすく解説したつもりです。
「がんワクチン療法」で予防もできる。
ずいぶん前のことになりますが、ある雑誌で「未来の社会」という特集を見たことがあります。
未来はきっとこうなっている、という理想の社会です。
そこに未来の医療というコーナーがあって、「がんが注射1本で治ってしまう」という、がん治療に対する「夢」が描かれていました。
かぜで熱が出たときに解熱剤の注射を打ってもらうと、すっと熱が下がります。
がんも、そんな調子で治ってしまえばどんなにかすばらしいだろうという思いが、そんな記事になったのだろうと思います。
宇宙旅行やテレビ電話など、昔はそれこそ夢のような話だったことが現実にできるようになった今でも、治らない病気は治らないまま。
乳がんと闘うあなたへ。
がんはその最たるものです。
がんの治療は、今では内視鏡などの発達によって、ずいぶんと体への負担も減りました。
大腸がんなどはカプセルを飲むことで、どこにがんがあるかという診断ができるところまできています。
これから、この希望に満ちた、新しく画期的ながん治療のお話を、ひとつ段階を追って進めていきたいと思います。
まずは予防の話です。
これまで、がんの予防といえば、タバコを吸わないようにしましょう、緑黄色野菜をたくさん食べましょう、ストレスを少なくしましょうというような、漠然としたものでしかありませんでした。もちろん、こうした毎日の生活習慣はとても大切ですが、効果が目に見えるわけではなく、どこか力強さに欠けて頼りない気がします。
それでも、大半はがんになると手術になるのがふつうです。
乳がん 症状について詳しく解説しています。
手術には不安も伴います。
また抗がん剤や放射線というのも、副作用が頭をよぎります。
そもそも、手術をしても治るのかという、がんそのものの怖さはなかなか消えるものではありません。
それが、簡単な注射1本で、がんが治るようになればどんなにすばらしいことか。
これは患者さんだけでなく、私たち現場の医師にとっても、ぜひとも実現したい夢でした。
ところが、私は今、とても興奮しています。なぜなら、その夢が、いよいよ現実になりそうなところまできているからです。
がんをワクチンで治療する「がんワクチン療法」がそれです。